形見分けは相続のトラブルと贈与税に注意する!
形見分けは、故人の遺品を親族や親友に分け与えることを言います。
想いれの深い物だったり、価値のあるものを分けることが一般的で、いわゆる相続のことですね。
その為
- 贈与税の発生
- 価値による親族間のトラブル
- 相続放棄する場合受け取れない
など注意すべき点があります。
この記事では形見分けの基礎知識から、注意すべき点をわかりやすく解説します。
形見分けとは?
形見分けはいわゆる遺品整理のことで、その中の親しい親族で物を分けることを言います。
- 貴金属などの宝石
- 愛用していた雑貨
などを分けることを言うのが多いですが、比較的価値の薄い物品でも形見分けとなりますね。
遺品整理の中で、故人に関係する物品を親しい親族で分ける時に使う言葉と考えるとよいでしょう。
形見分けの時期
形見分けに特に決まった時期はありませんが、各宗教によっておおよその日にちの目安があります。
どの宗教でも『忌明け』、喪に服す期間が終わってからとされ
- 仏教・・・四十九日法要後
- 神道・・・三十日祭・五十日祭後
というように行われることが多いです。
キリスト教に関しては形見分けという習慣はないようですが、亡くなった後に行われるミサなどで故人の遺品が分けられることがあるようです。
形見分けの方法
形見分けの方法についても明確な決まりはありません。
一般的に丁寧な包装、ラッピングして渡すということはなく、汚れない形で簡易的に包んで渡すということが多いです。
貴金属などの貴重品などであればケースに入れるなど、保管時と変わらない形で渡すという感じでしょうか。
親族が集まった時に、それぞれの思い出と共にふさわしい物品を渡すというのが通例ですね。
形見分けで注意すべきポイント
遺産分割の協議後に行う
形見分けは遺産相続になります。
その為、法定相続人全員共有の財産となり、勝手にそれ以外の人に渡してしまうのはトラブルの原因の元です。
遺産分割の協議を皆で行った後で、それぞれに形見分けしていきましょう。
贈与税に注意する
1年間に110万円以上の財産を受け取った場合贈与税が発生します。
形見分けの物品が高価な宝石などだった場合は、該当する可能性があり、きちんと申告する必要があります。
最初から価値がはっきりしているものであれば、財産目録として数えられている可能性が高いですが、あとから高価なものと判明した場合など、税金に気をつけましょう。
形見分けのマナーに注意する
形見分けには暗黙の了解としてマナーがあります。例として
- 年上の人から分けていく
- 故人より目上の人には形見分けしない
などです。法律的に何も問題はありませんが、知っておくと気持ちよく形見分けできますね。
相続を放棄している場合受け取れない
ケースバイケースですが、相続放棄した場合は高価な物品の形見分けは受けることができません。
ブランドの物の腕時計や、価値の高い宝石など一定以上の価値があるものは形見分けとして認められないということですね。
相続財産を「隠匿」したと判断されると問題になりますから、注意が必要です。
まとめ
- 形見分けとは親しい親族などで故人の物品を分けること
- 形見分けに決まった時期はないが各宗教によって通例がある
- 形見分けの方法は明確にはない
- 形見分けはプレゼントではない
以上、この記事のまとめでした。
相続のトラブルと贈与税などには注意が必要ということですね。
故人の想いのこもった物品を受け取りできるというのは素敵な文化だと思います。
相続放棄の場合だけ、価値のあるものの形見分けには注意が必要ですので、分からない場合は専門家に問い合わせてみましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました!