毎日寝ている布団。梅雨時期や夏など暑い時期になると、布団には汗や湿気などの水分が吸収されます。
汗だけでなく、皮脂やフケ、アカといった汚れもシーツや布団に付着し、これらは布団のイヤな臭いの原因となるだけでなく、ダニも引き寄せてしまうことを知っていますか?
布団シーツやまくらカバーなどは、家でも洗濯をしてキレイにすることができますが、大きな布団はなかなかそうもいきません。
きちんとダニ対策をしていない布団ですと、その内部には数万匹から数十万匹ものダニが潜んでいるそうです。
ダニだらけの布団で寝ていると思うと・・ゾッとしますね!!
布団を干すだけではダメなの?ダメなんです。
そこで今回は、布団のダニ対策として防止策と、すでに布団に潜んでいるダニを除去する方法を紹介していきます。
布団にダニがいるとどうなる?
ダニだらけの布団で寝ているとどうなると思いますか?
ダニは人間に多くの健康被害をもたらす厄介者で、その被害は深刻なものになります。
布団の中にいるダニのほとんどは、チリダニという種類で、ほかはツメダニやイエダニといったダニがいます。

チリダニは暖かくて湿度の高い場所を好むため、家の中でも布団に一番多く潜んでいる。
寿命は2~3ヶ月程度。その間に50~100匹もの卵を産む。
高温多湿な場所が好きなチリダニは6月から8月に産卵のピークを迎え、急激に増える。
その数はほかの季節と比べて、5~6倍にも上るといわれている。
寿命が尽きる10月頃に、シーツや布団に大量のダニの死骸やフンがたまる。
人間を刺すことはない。
上記にあるように、チリダニは人間を刺すことはありません。
人間を刺すダニは、ツメダニやイエダニで、布団に入ると「なんだか身体がかゆい」と感じた経験のある方は、このダニたちの被害によるものになります。
ツメダニ
布団や畳、カーペットなどにいるチリダニを捕食するが、捕食対象のチリダニがいなくなると人間を刺すことがある。
あくまでも刺すだけで、吸血はしない。
イエダニ
ネズミに寄生する吸血ダニ。
家主であるネズミが死んだり、ネズミの巣で大量発生したりした場合に、人間を刺して吸血する。
どちらのダニも、人間の腹部や太もも、太ももの付け根など、衣類で隠れた身体の柔らかい部分を好んで刺します。
どちらも刺された直後はすぐに症状は出ず、刺されていることに気づかないことがほとんどです。
1~2日経過すると、刺された部分が赤く腫れ、強いかゆみが生じ、このかゆみは1週間ほど続きます。
刺された部分をかきむしると、傷口から細菌が入り込み、症状が悪化することもあるため、ダニに刺されたときは市販の塗り薬を患部に塗ったり、皮膚科を受診するようにしてください。
深刻な健康被害をもたらすのは?
生きたダニよりも、死骸やフンのほうが私たち人間にとても深刻な健康被害をもたらします。
死骸やフンが大量に発生している布団で毎日寝ていることで、身体の中に入り込み、アレルギー性鼻炎、喘息(気管支炎)、アトピー性皮膚炎やアレルギー結膜炎といった症状を引き起こす原因となります。
今すぐできる!布団ダニの駆除法
健康のためにも、布団に潜んでいるダニを除去することが大事!
布団の手入れ方法として、「干す」というのが一般的ですが・・実は、干すだけでは布団の中に潜んでいるダニを死滅させることはできません。
ダニ駆除の際に、覚えておいてほしいポイントがあります。
ココがポイント
ダニは50℃以上の熱に弱い生きもの。
ダニにも弱点がありますので、この弱点を生かして布団にいるダニを駆除していきましょう。
布団を天日干しすると、確かに太陽の光を浴びて寝る際に気持ち良い感じがしますが、太陽光では温度が不足です。
ですが、布団にこもった湿気を飛ばすことや、ダニが住みにくい環境を作ることはできますので、定期的な天日干しはするといいでしょう。
もっと効果的な駆除方法をいくつか紹介していきますので、家庭でやりやすい方法を試してみてください。
step
1布団乾燥機
布団乾燥機は湿気を取り除くだけでなく、ダニ駆除効果もあります。
ダニの弱点である50℃以上の熱風を当て続けることで、ダニを死滅させる効果が期待できます。
数分だけ乾燥機を当てるだけでは効果はないので、20~30分は乾燥機をかけるようにしてください。
ココがポイント
ダニは明るい場所では静かになるので、部屋を暗くしてダニが活発に動いて布団の内部から出てくるようにしておこう。
布団乾燥機の種類によっては、「ダニ退治モード」というものがあるので、そういったものを活用しましょう。
布団乾燥機の仕様上、布団の四隅などまんべんなく温度を上げることは難しくなっているので、敷布団を折りたたんで布団乾燥機の袋を挟み、上から掛け布団で温度が逃げにくい状態にすると効果的です。
ダニは温度の低い場所へと逃げてしまうので、布団全体をしっかり温度が上がるようにしながら駆除しましょう。
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2スチームアイロン
高温が出るスチームアイロンは、確実にダニを死滅させることができるアイテムです。
ただ、布団の表面全てにスチームアイロンをかけなくてはいけないので、時間はかかってしまいます。
スチームアイロンを布団に当てる際は、布団生地が傷まないようにあて布をしながらスチームを当てていきます。
この際も部屋は暗くして行うようにしましょう。
ココがポイント
アイロンをかけ終えたら、布団を干すなどしてしっかりと乾燥させる。
湿気はダニの好むものです。
乾燥させないとせっかく駆除したダニがまた発生してしまうので気を付けましょう。
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3ホットカーペット
今では「ダニ対策モード」機能がついているホットカーペットも多く取り扱われているので便利ですね。
冬には布団の下にホットカーペットを敷き、寝ている間にホットカーペットの熱でダニ駆除することができるので、手間がかかりません。
布団の表面と裏面の両方行うことで、駆除効果が上がります。
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4コインランドリー
お金はかかってしまいますが、コインランドリーで布団の洗濯と乾燥をすることが、布団の中のダニをしっかりと駆除することができます。
持っていく前にチェック
ダニ駆除したい布団の、丸洗いと乾燥ができるかを表示でチェックする。
業務用の洗濯機と乾燥機で、しっかりとダニを取り除くことができますよ。
効果的な使い方は、
乾燥機にかける➡洗濯する➡再度、乾燥機にかける
乾燥機でダニを死滅させたあとに、洗濯で死骸やフンを洗い流します。そして再度しっかりと乾燥させれば、より効果的にダニ駆除することができますよ。
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5クリーニング
自分でやるのが面倒!時間がない!
という方は、お金はかかりますがクリーニング屋で行ってもらうのがいいでしょう。
宅配クリーニングなら持ち込む手間も省くことができます。
また、防ダニ加工などのオプションがありますので、クリーニングに出す際にしっかりとダニ対策をされるのもいいかと思います。
布団ダニの駆除・防止アイテム
ドラックストアや量販店などでもダニ対策の商品は数多く取り扱われていますので、そういったものも活用してみましょう。
ダニバリア ダニよけシールタイプ
こちらの商品はシールタイプのダニよけになっていて、まくらやタンス、食料庫、おもちゃ箱などの内側や下に貼ることでダニをよせつけません。
殺虫剤は使用しておらず、植物に含まれるダニの嫌がる天然由来の成分が配合されています。
シール枚数もたっぷり使える36枚入りになっていて、効果は約1ヶ月となります。(使用環境により異なる)
ダニクリン 防ダニ洗濯用仕上げ剤
こちらの商品は洗濯に使えるもので、ダニをよせつけない「忌避」効果をシーツやカバーに持たせることで、ダニが布団からシーツ類に移ったり、畳やマットから寝具類に侵入するのを防ぎます。
使い方はとても簡単で、洗濯のすすぎの時に入れるだけ!
洗えるカーペット・マット類にも使えて、柔軟剤や漂白剤も一緒に使うことができます。
よせつけない効果はお洗濯2〜3回持続。頻繁に洗濯しないものは、約1ヶ月効果が持続します。
肌への刺激が少なく、口に触れても大丈夫な成分が配合されています。
アレリアシールドミスト
こちらの商品は、ハウスダスト(ダニのフン、死がい・花粉・ペットの毛、フケ・カビ)の舞い上がりを防止し、無力化するミストスプレーになります。
寝具やカーペット、ソファなどの布製品のお手入れや、掃除の仕上げにスプレーすることで、ハウスダストを抑制してくれます。
アレリアが無力化できるハウスダスト(アレル物質)は11種類もあります。
ダニがいなくなるスプレー
ダニを確実に駆除できる「防除用医薬部外品」で、月に一度スプレーするだけで駆除&予防効果のある商品になります。
速乾性なのでスプレー後はべたつかず、寝具やソファ、ぬいぐるみ、畳やカーペットにもご使用できます。
VASLON ダニ捕りシート
こちらの商品は綿100%素材になっていて、誘引剤は食品添加物と香料からなっているため、妊娠中の女性、子供、高齢者には副作用がなく、安全に使用することができるダニ捕りシートになります。
殺虫剤を使用していないので、身体や皮膚に害はなく 、アトピーや過敏症の方にも安心して使用できます。
持続時間は開封後から3ヶ月と長く、ベッド、押入れ、カーペット、ベビーベッド、ソファー、ペットハウス、車内などにも使用できます。
ダニ対策は日々の掃除機がけ
ダニ対策のために上記で紹介したような商品を利用するのもいいですが、日々の掃除掛けが何よりのダニ対策になります。
どの家庭にも掃除機は必ずあるはずなので、その掃除機を使って布団をキレイにすることができます。
布団の掃除機掛け
- 掃除機のヘッド、ノズルをキレイにする
- 窓を開けて換気をよくしておく
- 布団に掃除機をかける際は、とてもゆっくりじっくり
- 布団の縦方向と横方向、それぞれ掃除機をかける
- 布団の表と裏、両面必ず掃除機をかける
- 布団からシーツを外してから、掃除機をかけるようにする
布団に掃除機をかける時は、とにかくゆっくり!じっくり!ささっと掃除機をかけても、布団の中のダニの死骸やフンなどをしっかりと吸い取ることはできません。
ダニの餌となる人間の皮脂やフケ、汚れなども吸い取れば、ダニの繁殖を抑えることにも繋がります。
布団専用のノズルや、レイコップなどの布団クリーナーなどを利用すると、吸引力が高く効果も期待できます。
まとめ
毎日寝る布団だからこそ、きちんと掃除をしてキレイに保つことが大切ですね。
ダニの繁殖力はとても強く、あっという間に布団中がダニだらけになってしまいます。
今は身体への影響が出ていないから大丈夫だと思わず、日々の掃除に布団掃除を取り入れるようにしてみてはいかがでしょうか。