車・軽トラックでスピーカー放送している不要品回収車に注意!
家でテレビなどを見ていると、外から
「いらなくなった洗濯機、冷蔵庫、エアコン、自転車など不要なものがありましたらお声がけ下さいませ~
壊れたもの、動かなくなったもの、どんなものでも無料で回収いたします~」
という声が聞こえてきた経験はありませんか?
見てみると、スピーカーがついた軽トラックが荷台に荷物を載せて巡回しているという、ありがちな光景ですね。
実際に利用したという方もいるかもしれませんが
「軽トラックで一般家庭の不要品を集めている業者はほぼ違法である」
と断言できます。理由としては
・家庭から不要品を回収する場合は一般廃棄物収集運搬業が必要
・また一般廃棄物収集運搬業を持っていても巡回営業は許可されていない
からです。
この記事では
- 一般廃棄物収集運搬業とはなにか?
- 使ってしまうとどんなトラブルに繋がるか?
など、具体例をあげつつ分かりやすく解説していきます。
知らなくて当然「一般廃棄物収集運搬業」とは?
家庭ごみを処分するには一般廃棄物収集運搬業の許可が必要となります。
この許可は市町村からの許可が出されます。
似たもので、事業から出たごみの処分には「産業廃棄物の許可」が必要でこちらは都道府県知事からの許可が必要です。
参考
家庭ごみ・・・一般廃棄物収集運搬業
事業ごみ・・・産業廃棄物収集運搬業
※事業ごみにも一般廃棄物はあります
事業ごみにも、物品によって指定があり、例えば病院から出た使用済みの注射器など特殊な廃棄物はまた別の許可が必要となります。
このように、ごみといえど回収するにはまず都道府県、ならびに市町村の許可がいるのが前提です。
「じゃあ、一般廃棄物収集運搬業の許可があれば巡回回収してもいいの?」
ということになりますが、冒頭に書いたように許可を持っている業者が巡回をすることはありません。巡回する業務がないからです。
※災害時や特殊な状況を除く
そもそも、一般廃棄物収集運搬業は市町村と連携してごみ削減などに取り組まないといけない為、
許可の取得自体が難しく、限られた業者しか取得することができないもので、都市部などでは新規募集がまず行われていません。
なので、巡回している時点でほぼ、違法な業者であるということが言えるわけですね。
ほとんどの市区町村の公式サイトで「違法な不要品回収業者に注意」と案内されています。
巡回、違法業者が起こした実際のトラブル
違法業者は、違法であることを分かって巡回していますので当然トラブルが発生しています。
格安に騙されて以来。回収してもらったはずの自転車が道端に!
西東京市にお住いの女性(60歳)は、庭に放置されていた子供用の自転車の放置を考えていました。
孫が小さいころに買ってあげたもので、大きくなってからは誰も使わずにさび付いていたものです。
子供用とは言えど、それなりの大きさですから処分するにもできず困っていたわけですね。
そんなある日、玄関の呼び鈴がなり出てみると不要品回収業者を名乗る男がいました。
ちょうどいいと、自転車を頼んだところ回収料は「1000円」と想像していたものよりずいぶんと安いものでした。
ついでに、ブラウン管テレビや衣装ケースの処分も頼んで全部で「5000円」程度。
テレビに関してはリサイクル料金の説明などもあり、非常に丁寧だと満足していました。
引き取ってもらって数日後。
娘夫婦が遊びに来たのですが、何やら怪訝な顔をしています。
娘が言うには、家から20メートルくらいの空き地に見たことある自転車やテレビが捨てられていたとのこと。
慌てて確認に行くと、女性が業者に依頼したものだったそうです。
無料回収のはずが高額料金。一度積んだ後で断れず
都内在住の大学生・女性の体験談です。
一人暮らしをしていた彼女は、途中から大学の寮に引っ越しすることになり物品をまとめていました。
寮には一通り、生活家電など揃っているため今あるものは大体が持ち込めず、不要品となりました。
テレビや、棚などは知り合いに譲ったのですが洗濯機など冷蔵庫の割と大きな家電が残ってしまいずるずると引っ越し日が近づいていました。
そんなある日、部屋にいると不要品回収無料アナウンスが聞こえてきました。
慌てて外に出て事情を話すと、ガタイのいい男が二人で家電を運び出してくれました。
トラックに積み終えたところで、男から「では回収料金ですが、、、」と2万5千円を請求されました。
当然無料回収と思っていた大学生は「冷蔵庫と洗濯機でそんなにかかるんですか?」と抗議したところ
男は「なら戻しますか?ここにおいていくんで自分でやってくださいね」と冷たく言い放ちます。
大学生はしぶしぶ、なけなしの2万円を払ったとのことです。
高額請求だけじゃない。知らずのうち不法投棄に加担することも
このような例は絶えません。
お年寄りの中には10万円、20万円と請求され支払ったケースも報告されています。
また大学生のように明らかに高いというようなケースでなくとも、実際には違法業者のケースもあります。
値段設定も巧妙で、急ぎの引っ越しなどでどうしても撤去しなければいけない人は多少高くても支払ってしまうわけです。
しかし気をつけたいのは、処分できたからいいというものではないということです。
このような違法業者は、処理する場所を持っておらず不法投棄をするケースが非常に多いです。
国内外で不適切に投棄されたり、冷蔵庫などオゾンガスを排出する物品は環境汚染につながります。
知らなかったとはいえ、不法投棄に間接的に加担してしまうようなことになってしまいますので注意しましょう。
事業者の場合は適切に処理しない場合は、排出者として処分されてしまうこともあります。
まとめ。巡回している不要品回収業者は利用しない
- 家庭ごみの収集には一般廃棄物収集運搬業が必要
- 一般廃棄物収集運搬業はなかなか取得できない
- 取得できたとしても、巡回営業はしない
- 高額請求、ぼったくりトラブルが多発している
- 間接的に環境破壊や不法投棄につながる恐れがある
以上から、巡回している不要品回収業者は違法業者である可能性が非常に高いので使わない。
これを徹底しましょう!
ともあれ、ごみ問題が騒がれる中一般廃棄物収集運搬業の新規募集がなかなかされていない現状もあります。
法整備や、周知が必要ですね。
じゃあどうやって業者を探そうかな?というとき下記ページもご参考下さい!
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